03.媚薬の様な眼差し
服を脱ぎ、生まれたままの姿になる。
三成は何とも気恥ずかしく、自分の姿を見ない様に
恋人の肢体を見ない様に目をそらした。
「どうした三成。何を恥ずかしがっている…。
初めてでもあるまいに。」
そう言って曹丕は三成を小馬鹿にした。
その言葉に三成は寝台の端の方を見ながら答える。
「ーーっ…。初めてではないが
この様に日も高いうちから…、した事がないからー。」
何だか見えすぎるのである。
三成が目にした、いつも暗闇で自分を抱く曹丕の身体は想像以上に美しく、
武人のそれとは違うが引き締まった綺麗な筋肉質だった。
何とも恥ずかしい事に三成は
この体にいつも抱かれているのかと思うとそれだけで欲情したのである。
様はそれを隠したくて目をそらしたのだー。
「三成。そう恥ずかしがるな。
心配せずともお前は綺麗な体をしている。」
三成の恥ずかしげな反応に曹丕は当然ともいえる勘違いをし、
そう言って曹丕は三成の胸に手を滑らせ、
桜色の硬く尖った突起を指で撫で上げた。
「んんっ…。」
美しい指が触れる、ー触れる。
あぁ、なんていやらしいのだろう。
目をそらしたくても目線は釘付けになり
視覚からも愛撫を受けている気になった。
ふと視界には曹丕の顔。
媚薬の様な眼差しで三成に口づけをするー。
あぁ、曹丕はいつもこんな顔で俺に口づけていたのか。
長い睫毛が影を落とし、時にまぶたが震えていた。
美しく、扇情的である。
「いやらしい…。」
ぽそりと三成は呟いた。