2.「何が欲しいのか言わなきゃわかんないだろ。」
「仲達…。お前はいつまでたっても巧くならんな。」
そう言って曹丕は、眼下で賢明に喉をならす飼い猫の顔を見やった。
その猫は主君のものを口に含んでいるだけなのに
頬は上気し、瞳は潤んでいた。
暗器の爪で曹丕を傷つけないようにしている手淫はたどたどしく、
達するには至らない。
かといって口淫もそれと同じでお世辞にも巧いとは言えなかった。
顎を伝うは司馬懿の唾液ばかりである。
「これではいつまでたっても挿れてやらんぞ。
一度達してから…。と言ったのを覚えているのか?仲達。」
「覚えております…。ですがー。
んんっ!」
急に言葉が詰まったのは曹丕が司馬懿の頭をこちらへ寄せ、
更に喉の奥へと突き入れたからであった。
苦しくて仕方がない。
情事に不慣れな司馬懿は唇から喉の奥まで侵されて
息も絶え絶えである。
「屈辱的だろう、仲達?
人を罵倒するためのその舌で
私の物を銜えさせられるのはー…。」
そしてその口に白濁した液が放たれるー。
「飲み干せ。
そして懇願するのだ
何をどうして欲しいのか言ってみよー……。」