10.揉む
城下を見て回った帰り道
路地に入ったその奥で三成は左近にあられもない格好をさせられていた。
着物をたくし上げられ、風にさらされた形の良い尻を揉まれる。
「…っ、左近!この様な所で盛るなど…っ!」
この城下を治める佐和山城主の弾劾など聞かず
左近はなおも主の尻を揉みしだく。
「殿が花街の視察をしたがるからですよ。
そんな所を視察してどうしようというんです?」
回答者の思考を惑わす様に左近は物欲しげに震える蕾みを
ちろちろと弄ってやる。
「っあ!」
甘い声を漏らし、うち震える三成。
しかし、
「この様にしても俺は知っているのだ。
情報収集と称してお前はよくこの花街に通っていたようではないか。
勘定係の方に請求が回っているのだぞ左近。」
知られたくなかった事を佐和山城主は知っていたらしく
左近はたじたじになる。
「…城主がそんな細かい勘定まで気にしなくても良いと思いますがね。」
苦し紛れに言ってみる。
「話を逸らすな。俺はお前の馴染みの店の
お気に入りの女の名前まで知っているぞ。」
全くこの殿は…。
こうなるから花街に近づけたくなかったのだ。
「…ですが殿とこういう仲になってからは
通ってませんよ。断じてね。」
「当たり前だ。」
ぴしゃりと言い放つ。
「俺より良い女はおるまい?」
その妖艶な笑みに
左近は口づけで意思を示したー。