21.食む
賢明に左近のものを銜える三成。
膝をつく様に屈み、左近の下肢を掴んで離さない。
「殿、もういいんじゃないですか?」
少し見下ろすと整った顔立ちの主君が自分のものを口に含み
浅く、深くと吸い付いている。
薄く色づいた桜色の唇からは口淫する者の唾液と、
されいる者の先走りとが入り交じり
卑猥な音をたて溢れ出し、顎を伝って滴り落ちる。
戦の後はいつもこうだ。
前線で戦う家臣が心配でならないのだろうが
実際元気で帰って来ても信用出来ず、
こうして肌をあわせる事でしか目の前の愛する者が本物であると分からないのだ。
「もし俺が死んだら
殿はどうなるんですかね…。」
確認作業に夢中な主に聞こえぬ様に
独りごちてみるー。