8.含ます
三成の舌が竿を這う。蕩かす様に口に含む。
目線を下に落とせば淫蕩な主の顔。
口に含みたいと言ったのは三成の方だが
不慣れ故にその愛撫はもどかしく、
だが、だからこそ愛おしく思えるのである。
「殿、もういいですよ。
口をお離し下さい。」
そう言って落ちかかる三成の前髪をかきあげてやる。
潤んだ瞳が左近を見上げる。
「俺が下手だから駄目なのか?左近。」
悔しげである。だがしかし口を離そうとはしない。
口に含んだまま喋った事で三成の綺麗に揃った歯が
左近の敏感な所に当たる。
顔をしかめる。
「駄目な事はないですが気恥ずかしいのですよ。
酷く卑猥な事をさせている様でね。」
その左近の言葉を聞いた三成は馬鹿にした様に鼻をならす。
「お前もいつも俺にその卑猥な事とやらをしてくれるではないか。
だから俺もしているのだ。
お前にも気持ちよくなって欲しいのだからな。」
面食らう。
その言葉だけで気持ちよくなってしまう俺も
随分焼きが回ったみたいだな。
そう観念する左近であった。